ワタクシの仕事はコーヒー屋でございまして、愛知県は常滑市というところでじんわり営業しておるわけでございますが、何故かカフェ好き!というような女の子はあまり多くない。
自分で言うのも何なんですが、かなりイケてるお店だと思うんです。
正面はこんな感じ。
鹿がどーん!シャンデリアきらーん!ドライフラワーわさーん!
正直スマホじゃ捉えきれませんが中々のもんです。
そりゃまあ今ドキのポートランドだブルックリンだのの雰囲気はありませんよ。よくあるカフェみたいに壁も白くないしシンプルでもない。どっちかと言うと色彩はヨーロッパのイメージで色んな好きなものをごちゃごちゃ置いて、それでいてトータルバランスいいね!を目指してきたわけで。
僕らはお店を作る時にいつも思ってた。なんでおしゃれと言われるカフェはみんな壁が白くてシンプルなんだろう。どうしてカフェ店員はお揃いのお店のTシャツとか着ちゃうんだろう。もしくはなぜ誰も彼もボーダーのシャツを着てニット帽にニューバランスなんだろう。自分を表現する「お店」で、なぜ他の人と同じことをしているんだろう。
ずっとそう感じていた僕らは徹底的に違う方向を目指した。壁や天井はピンクや紫やグリーンやブルー。服装は自分の好きな服。ロングコート着たりガウン着たり花柄のパンツ履いたり。靴は疲れないスニーカーではなく動きやすさを徹底的に無視した革靴。店内には好きなアンティークをこれでもかと並べ、本も沢山置いた。置く本もオシャレっぽい本ばかりじゃなくキムタクの写真集や漫☆画太郎先生も普通に並べた。
僕らは隙のないオシャレは好きじゃない。全体的にオシャレなのに、よく見るとどこか変なところがあるという、一歩先のおしゃれ。
でも本当はオープン当初は自分達を疑わなかった。確かにいわゆる世間的なオシャレとは違う。でも新しい価値観として必ず理解してもらえる。そう思っていた。
しかしそれはなかなか険しい道のりで、常連さんはちょっと個性的な人ばかり。今ドキの女子が少ない。
こりゃいかんとメニューを変えたり内装を変えたりいろいろやりました。ケーキの種類を増やしたり本棚を工夫したり。
でもどうしてもパスタとパンケーキという二大メジャーは手を出さない!と決めていたので、それは未だにメニューにはありません。
そんなこんなでどんどん個性が強まっていくお店。常連さんもどんどんディープな感じになっていく。
「お店は2割の常連さんが、8割の売上を作る」なんてことを言いますが、まさにそんな感じの体質になってきて、「ああ、これがお店かな」と思いながら月日は流れます。
しかしある時気付くんです。
人は流れる。
引っ越す人もいれば結婚する人もいる。そしてただ疎遠になる人もいる。
もともと僕らはそんな店を目指してたわけじゃなかった。
普通に老若男女、満遍なく愛される店を目指してたはずだ。
店を始めて3年半。
そうだ。今が変わる時だ。
イチローならきっと言っている。「変わらなきゃ」
林修先生なら、「今でしょ」
どっちも古いですが僕のスペックなんてこんなもんです。
はい。長々書いてきましたが、結果何をしたかと言うと西側の窓を塞いでいた本棚をやめて、太陽の光を取り込みつつ、店内の様子が見えるようにしました。ああ、太陽の光を浴びるということがこんなにも清々しいだなんて。窓を塞いでいた間に庭の緑も大きくなって良い感じになっておりました。そして何と言っても向かいにあった古いパチンコ屋が最近取り壊されて、今はスギ薬局さんを建設中なんですが、これがケディから見える景色を格段に爽やかにしてくれております。
そんなこんなで、窓際のお席がオススメ。今は今ドキの若い女性も違和感なく溶け込みます。もちろん老若男女、誰でもです。
(窓際で仕事をするポイポイ亭こぶ枝師匠↓)
ノーマルな方からマイノリティな方まですべての方々に愛される店ケディバシュカン。
それが大橋亭トリオのお店です。
また今度詳しく。