暑い夏、怖い噺。

ご無沙汰でございます。

まだまだ暑い日が続いておりますが、皆様エアコンの設定温度は何度でしょうか?

よく言われている「エアコンの設定温度28度」ですが、これは最近では違うと言われてきております。

実際真夏に設定温度28度って暑すぎる!と、ずっと思っておりました。きっと皆様もそう思ってたことでしょう。

実際こう推奨していた環境省も、ナチュラルに「設定温度28度」から「室温28度」に変わったようです。

そんなわけで、設定温度は飽くまで室温で決めましょう。

 

さてさて、26日は名古屋の納屋橋で定期開催されております「なやばし夜イチ」さんでの落語でございました。

今回は暑い夏を吹き飛ばす「怪談話」を、というリクエストにお答えして「お菊の皿」をチョイス。

今回も柳家喬太郎師匠の噺をモチーフにさせていただいたのですが、これがなかなかに難しかった。

やはり喬太郎師匠は独特の世界観で、青山鉄山がお菊の責め立てる場面はもう鬼気迫るものがあります、いろんな意味で。(気になる方はyoutubeでぜひ。)

もう自分を捨てて恥を捨てて、やりきるしかございません。こういうものは中途半端にやるのが一番恥ずかしいということは、40年以上生きてきた経験でわかっております。

そんなわけで、やりました。全力で。

鬼畜で変態の鉄山、ノリノリのご隠居、アイドルのお菊さん。

やはりミスはありましたが、それを差し引いてもまずまずの結果だったのではないかと思います。もちろん今現在の自分にとって、ということです。

とにかくやってて難しいのですが、演じる楽しさも格別な演目でした。

もう一度、今年の暑いうちにやりたいなあと思っておりますが叶いますかどうか・・・

ちなみに、怪談話をなぜ夏にやるかと言うと、あんまり考えたことはなかったのですが、やはり理由があるようです。

どうやら恐怖心というのは、人間の毛細血管を収縮させるらしく、そうすると血液のめぐりがわるくなる。人間の体温は血液の温度だから、めぐりが悪くなることでひんやりするということらしいですな。

ひとつ勉強になったところで、また次回。

 

 

 

 

「男はつらいよ」がなぜこんなにも好きなんだろうという疑問が解けました。

男はつらいよ、にここのところずっとハマっていて、なんでこんなに好きなんだろうと考えておりまして。

寅さんの男気や義理人情、魅力的なマドンナにとらやの人たち。

昔懐かしい昭和の雰囲気。いろいろありますがこないだはっきりしました。

 

そう、「男はつらいよ」は落語なのです。

落語に出てくる人であまり完璧な人はいない。どこか抜けてて、でも憎めない。

そんな人間の情けない部分を認めてあげて、受け入れてあげるのが落語だとすれば、まさしく「男はつらいよ」は落語なのだと思うのです。

寅さんがお金に困った人を見れば、自分の財布の寂しさも顧みず「文七元結」の長兵衛のごとくお金を差し出すでしょう。

御前さまはまさしくご隠居さん。タコ社長は与太郎。

いつもドタバタと問題が起こり、さっきまで笑わされたと思ったら次の瞬間ぐっと泣かされる。

寅さんのその緊張と緩和はまさしく落語で、本当に見終わった後には可笑しみと涙が入り混じった感動で胸がいっぱいになるのです。

特に最近観た第17作、「寅次郎夕焼け小焼け」はよかった!

あらすじは、

飲み屋でお金がなく寅さんに助けて貰ったみすぼらしい老人。かわいそうだと寅さんがとらやに泊めます。

そこでその老人は好き勝手に過ごす。風呂を沸かせだの布団をしまっとけだの、しまいには外で食べたウナギの代金6千円!をとらやのおいちゃんおばちゃんに払わせる。

寛大な寅さんもさすがに一言。「ここは宿屋じゃないんだから好き勝手にやっちゃいけない。」

すると老人、「宿屋じゃないのか?」

宿屋だと思って好き勝手やっていたのだ。申し訳ないと思ったこの老人。寅さんに筆と紙を持ってこさせる。さらさらっと絵を描いて、この絵を寅さんに、「神保町の大雅堂に持っていけばいくらか都合してくれる」と言って渡す。

「こんな適当に描いた絵が?」

半信半疑で持っていく寅さん。主人に渡すと、なんと7万円で買い取るという。

あおのみすぼらしい老人こそが、実は日本を代表する画家、池ノ内青観だったのだ!

 

とまあこんな感じで物語は進んでいきますが、このあたりのシーンを見たとき、僕はとっさに「落語の抜け雀やん!」となぜか関西弁で叫んでおりました。

もうこのあたりの爽快感といいますか、スカッとする感じ。最高なのです。

またもうラストがほんとにいい。

僕の大好きな「ショーシャンクの空に」に匹敵するといっても過言ではありません。

ましてや最近のやたら製作費をかけたハリウッド映画なんかよりも感動です。

いやあ、この興奮を誰かと共有したいですねえ。

出来れば立川志の輔師匠の「抜け雀」を見てからですと、より感動です。

ぜひ共有できる人、お待ちしております。

 

 

GoogleさんのCM、「斜めになりたい編」で、養老天命反転地に行ってきました大橋亭トリオでございます。

ご無沙汰しております。

なんやかんやと8月!

パタパタと忙しくしているうちに月日が流れていきますな。

もう放送されて一週間程経ちますが、ワタクシGoogleさんのCMで出ております。

この辺りや東京、大阪などでは流れてないようですが、北は北海道、南は沖縄まで全国的に流れているようです。

YouTubeで見れます。

https://youtu.be/nutxPjcGGKY

YouTubeで、斜めになりたい、で検索で見られます。

このCMは、Googleアプリを使って、行きたい場所へ行く、というもの。

CM制作会社の方に僕らが本当に今行きたいところをいくつか伝えて、その中から選ばれたのがあの「養老天命反転地」。

知る人ぞ知る岐阜県養老郡のカルトスポット。

名古屋出身の芸術家、荒川修作さんと奥様が設計したこの場所は、見るも不思議、体験するも不思議なアートな公園。

僕は昔行ったことがあるけど、ゆっこが行ったことなくて行きたい行きたいと行っていた場所。

いくら行きたいと言っても、今現在かなりインドアな僕らはにとってこんなアクティブなところはついつい予定の後回しになるところ。

そんな訳で、なかなか行けなかったところで良い機会を得た、そんな感じです。

まあいろいろ言ってもなんなんで、ぜひ皆様も行ってみてください。

Googleさんに聞いてね。

 

ちなみにCMについて書いてくださっている方もいらっしゃいました!こちら。

http://trendnoki.com/21158.html

とにかく、ケディバシュカンに行ってみよ。てことで。