はい、そんなこんなでございまして、昨日はストアーインファクトリーさんにて出張コーヒー&落語でございました。
今回も前回の紺屋高尾ばりの長編、「徂徠豆腐」で皆様のご機嫌を伺いました。
まー、難しい。
いやもちろん簡単な噺なんてものはないのですが、それにしても難しい。
つくづく噺家さんの凄さを痛感致します。
この徂徠豆腐というお噺を簡単に説明致しますと、
ある冬の寒い日、腕の良い豆腐屋の主が豆腐を売り歩いておりますと、長屋から浪人風の男に呼び止められます。
「豆腐を一丁くれ」というので豆腐を渡すと、あっという間に平らげる。
お代を催促すると、細かいのがないので今度まとめて払うと言われ、豆腐屋は承諾し、その家を後にする。
明くる朝、また浪人風の男に声をかけられる。
「豆腐2丁」と言われ、豆腐屋は豆腐を渡すと、男はまたまたあっという間に平らげてしまう。
豆腐屋が昨日のお代を合わせて12文催促すると、またまた細かいのがないと言う。
豆腐屋が、「今日は釣り銭を持ってきた」と言うと浪人は観念し、「金はない」と言う。
話を聞いてみると、この男は世のため人のために学者を目指し学問をしているので仕事が出来ず金がないという。
この心意気に共感した豆腐屋は、これからおからを毎日差し入れることにした。
ある日風邪をひいた豆腐屋、寝込んでしまい、学者先生を心配しながらも、おからを届けられない。
4、5日して風邪が治ると一目散に学者先生の家へ行くが、すでに引っ越していた。
浪人の行き先がわからないまま時は過ぎ、浪人の心配をしながらも、豆腐屋の方はどんどんどんどん繁盛していく。
しかし、良いことは長くは続かない。
ある日、火事が起こった。
江戸市中の8割を焼き尽くす大火。
とうとう豆腐屋の店も焼け落ちた。
知り合いの長屋に間借りをする豆腐屋。
仕事を探すがなかなか見つからない。
そうこうしてるうちに年が、変わった。
続く。