友人に本をいただきましてね。
江戸のことを書いた本で、ワタクシが落語をやっているというのでくれたのです。
江戸っ子の粋な振る舞いを書いた本なのですが、その本がどうも「嘘本」だということらしいのですよ。
もちろんワタクシはそんなこと全く知らなくて。
友人も知らなかったとは思うのですがね。
何でわかったかというと、ワタクシ本を読みながら、覚え書きでツイッターにポイントポイントをツイートしてたんです。
とにかくそこには、江戸っ子の心遣いがいろいろと書いてありましてね。
落語には粋な人がたくさん出てきますから、なんだかワタクシは微笑ましく読んでたわけです。
読み初めて20ページくらい読んで2つ3つツイートしたでしょうか。
夜も更けておりましたので、寝たんです。
で、次の日起きたらツイッターにコメントが来てるではありませんか。
どんなことが書かれてたか、まあ簡単に書くと、あの本に書かれてるのは嘘であり、実際の落語家も参考にしてない、みたいなことなんですよ。
しまいには、「そんなこと知らないなんて、文化を伝える落語家さんとして恥ずかしいです。」なんてことまで書かれましてね。
ワタクシが「文化を伝える落語家」なんていう立派な存在だなんて自分自身知りませんでしたが。
こう言っちゃなんですが、ワタクシ落語を演じるのが好きなだけで、落語マニアじゃございませんでね。
未だに上下の顔の振り方だって怪しいくらいのもんです。
それは置いといて、そんでまあ調べてみると、確かに怪しい(^-^;
何年か前に話題になったそうですが。
一ミリも知りませんでしたけど。
文化を伝える落語家として恥ずかしいですな。
ていうか、ワタクシ落語知ったのが2年前で、それ以前にはアメリカ好きで日本文化なんて一ミクロンも興味なかったですからね。
でもまあ文化を伝える落語家としては恥ずかしいですな。
いやしかしね、なんといいますか、間違いを許されない時代ですな。
大体ね、まだこの本ワタクシ20ページしか読んでないんですよ。
みんなに突っ込まれたんで、本の後ろの方パラパラ見てみたら、確かに怪しげな対談が載ってましたわ。
でもね、なんかこう、ワタクシがその本を全部読んだ上でね、本を読み終えるとそこからまた調べるじゃないですか。
で、全部読んで調べた上で、「ここに書いてあることは素晴らしい!」って言ってればそれは突っ込まれても仕方ないかなとは思うんですよ。
通常の流れでいくと、本を読み進めながら、途中で「あれ?」とかね、「この流れおかしくない?」とかね、考えながらでしょ。
でね、読み終えてからネットで調べてくと、いろんな角度から話が見えてきて、そこから自分なりに答えを見つけると。
ちょっと時間はかかるけど、自分で調べる気づく。
ね。
本来ならこの流れなんでしょうけどね、ワタクシが読み終える前に覚え書きだなんだとツイートしたのがいけないのでしょうね。
でもまさかねえ、江戸っ子の粋について書かれた本で、悪い本なんかあると思わないでしょう?
「流星の絆」で、あんなに親切だった三浦友和が犯人だなんて想像もつかないでしょう?
もしくはユージュアルサスペクツで足引きずってたケビンスペイシーね。
それぐらいの衝撃。
まあ「文化を伝える落語家」としては江戸っ子の粋について書かれた本で悪い本があるってことは知らなきゃいけないんでしょうが。
に、してもねですよ。
いやもちろんね、間違った話を広めてはいけない、てのはあると思いますよ。
でも考えてみてくださいよ。
と同時に見てくださいよワタクシのツイッターのフォロワー数。
200人そこそこですよ?
何十万人のフォロワー抱えたインフルエンサーじゃないんですよ?
ゆうこすじゃないんだから。
ましてや大橋トリオさんでもない。
大橋「亭」トリオですから。
ワタクシが本を読み終えて、「あー、この本やばい本でしたーww」って呟いてもなんら問題ないくらいのもんだと思いますよ。
まあしかしね、いい経験させてもらいました。
誰かが言ってました。
匿名アカウントでクソリプ飛ばすやつは最低だと。
そんなことされるのは有名人くらいで、まさかフォロワー数200人そこそこの自分にくるとは思っておりませんでした。
匿名アカウントでフォロワー数10人くらいの何やってるかもわからない人から、名前だして顔出して、職業も出してるワタクシが「文化を伝える落語家として恥ずかしい」なんて言われる日がくるなんてホントに嬉しい。
まあそんなわけで、目まぐるしいスピードで動いていく現代です。
そのスピードについていくしかありません。
受け入れていきたいと思います。
とにかくこれからは「文化を伝える落語家」として恥ずかしくない生き方をしていきます。
この本に関してのツイートは一瞬消そうかなと思いましたが、すべてが自分だと思って敢えて残そうと思っております。
が、「文化を伝える落語家」として恥ずかしいかなと今後思った際はこの限りではありません。
それではこれからも「文化を伝える落語家」大橋亭トリオをどうぞよろしくお願いいたします。
(写真は「文化を伝える落語家」大橋亭が真心こめて作りましたブルーチーズタルトでございます。本文ちは一切関係ございません。)