はい、タイトル通りでございます。
ついに、3年越しの夢が叶いました。
トリオさんのファンミーティングにお邪魔させていただきまして、そちらで一席。
落語を初めて約3年。
その間、辛いこともありました。
同業者からは白い目で見られ芸人扱い。
店の仕事に追われなかなか稽古ができないということも当たり前でした。
「意味がないんじゃないか。」
そんな気持ちと葛藤しながら、それでも続けてこられたのは、
「いつかトリオさんの前座で落語がしたい。」
それだけでした。
ただそれだけが、落語を続けるモチベーションでした。
それがやっと叶いました。
最高に楽しい時間でした。
ただただトリオさん始め、参加させてくださった皆様には感謝しかありません。
ワタクシ前座をするということ以外にも夢がありまして、それは「トリオさんの出囃子で高座に上がる。」ことでした。
今回はなんと、そちらも叶えていただきまして。
「Venus」の和風ヴァージョンを、マイケル金子さんと神谷さんにも入っていただいての演奏で、本当に贅沢な出囃子!
なんだかめっちゃかっこ良くて、出囃子40分ぐらい聴いてから登場しようかと思ったくらいです。
怒られそうなのですぐに出ましたが。
羽織も貸していただきました。
ファンクラブ限定のトリオさんとロギーケイさんのコラボのコート。
こちらを「着たら?」と、トリオさんに言っていただいて、黒とグレー。
「黒もいいけど、会場が暗いからグレーかな」と、トリオさんに選んでいただいて。
会場に合わせるというこの視点はワタクシにはありません。
さすがのチョイスで、黒より映えました。
トリオさんのライブは演出、衣装ともに素晴らしくて、その細かいこだわりが垣間見える瞬間でございました。
いよいよワタクシ出番。
まずはお三方がステージへ。
トリオさんがワタクシの紹介をしてくれます。
「この名古屋に、どうやらニセモノがいるらしい。」
会場にどっと笑いがおきまして、空気が緩むのを感じます。
トリオさんがワタクシをどうやって最初に見つけたのかというと、「エゴサーチで見つけた」ということでした。
知らなかった!
面白いですねえ。
トリオさんがエゴサーチしている。
皆様の投稿も、きっと見ていらっしゃることでしょう。
ぜひトリオさんのハッッシュタグを付けることをお薦めいたします。
それにしてもトリオさんの紹介は面白かった。
「彼は大橋トリオをそんなに好きではない。」
「好きなアーティストにペトロールズと書いてあった。」
面白くいじっていただけて、会場も温まってワタクシも登場しやすくなると同時に、トリオさんの温かさに本当に胸が熱くなりました。
絶対に失敗できないというプレッシャー、しかしそれは全くマイナスではなく、むしろ心地よいプレッシャーとして心が躍っておりましたよ。
「大橋亭トリオ師匠の登場です。」
出囃子が始まります。
うーん、カッコいい。
それにワタクシのために一流の方たちが音を出しているという感激。
このまま40分くらい聴いていたい気持ちと、早く落語がしたいという気持ち。
ゆっこの顔を見ると、「はよ出ろ」みたいな顔してる。
はい、行きます。
高座に上がる。
頭を下げる。
すうーっと出囃子が終わる。さすがに完璧。
しばし会場を見渡します。
「大橋亭!」
「トリオ師匠!」
お声をかけていただきました。嬉しい!
「一人でもトリオ!の、大橋亭トリオでございます。」
ついに夢の舞台で大橋亭のポーズ!
いい年して恥ずかしいポーズですが、やってやりました。
ディケイドの佐伯さんはどんな顔をしてたのでしょうか。
見たかったです。
まくらも気持ちよく出来ました。
適度に笑っていただいていただきました。
思ったところで笑いが起きなかったということもありましたが、これはワタクシの力不足でございます。
そして本編へ。
今回は「死神」を。
こちらはトリオさんが気に入っている演目ということでチョイス。
死神、ワタクシのレパートリーにはなかったのですが、やってみたら楽しい楽しい。
割とシリアスなのですが、そこがまた演じる面白さがありました。
この大舞台には、逆にふさわしい噺だったと思います。
「死神」は演じるときに一番気を付ける場面は、やはり旦那の布団を回すところ。
言葉の数が多いので噛みやすい、でもその分うまく言えると観ているお客様も小気味よい言葉運びに気持ちよくなる一番の見せ場なのです。
なのでこの部分はかなり熱心に練習しました。
おかげさまでうまく言えたと思います。
が、あるあるで、練習の時にはなんともないところでとちる、という箇所がいくつかありました。
そのあたりが悔やまれるところです。
できればリベンジしたいところですが、それは無理。
今の自分ができる、精いっぱいのものを見せられたと思うのでよしとします。
なんとか噺を終え退場。
皆様、気を使って、ということも多分にありますでしょうが、「良かったよ!」と言っていただきホッとしました。
肩の荷が下りたところで、後は全力でその空間、空気を楽しませていただきました。
美しく響き渡る音と歌声に、つかの間の平穏をいただいて、本当に贅沢な時間。
毎日楽しく過ごしておりますが、正直同じだけつらいこともある。
明日のこともわからない道を選んだ宿命ですが、こんな日があると本当に「生きててよかった」、「この道を選んでよかった」と心底感じられるのです。
プレゼントの抽選の商品にケディのドリップバッグも使っていただきましたし、抽選もさせていただきました。
その時にまた、ぺらぺらぺらぺら余計なことをしゃべってしまったことをこの場で謝りたいと思います。
申し訳ありませんでした。
無事に終了して、最後にお客様一人一人にお声をかけたかったのですがそれが出来ずに残念でした。
またどこかで見かけたら、お声をかけていただき、正直な感想をお聞かせいただけたらと思います。
そのあとの打ち上げ、そして次の日にはトリオさんがバビチャンカフェにも来ていただきと、本当に夢のような二日間でした。
(こちらは名古屋のアパートメントストアさんにて)
このブログを書いているのが金曜日ですから、あの日からもう5日経過しているわけですが、いまだに夢心地です。
前にも増してもっともっと落語がうまくなりたい、という気持ちが強くなっています。
少しづつですが、前に進んでいく所存でございます。
引き続き、生暖かく見守ってくださいますようお願い申し上げます。
イベント後の様子、こちらの音声でもどうぞ。
その1
http://kedibaskan.com/blog/2172.html
その2