「男はつらいよ」がなぜこんなにも好きなんだろうという疑問が解けました。

男はつらいよ、にここのところずっとハマっていて、なんでこんなに好きなんだろうと考えておりまして。

寅さんの男気や義理人情、魅力的なマドンナにとらやの人たち。

昔懐かしい昭和の雰囲気。いろいろありますがこないだはっきりしました。

 

そう、「男はつらいよ」は落語なのです。

落語に出てくる人であまり完璧な人はいない。どこか抜けてて、でも憎めない。

そんな人間の情けない部分を認めてあげて、受け入れてあげるのが落語だとすれば、まさしく「男はつらいよ」は落語なのだと思うのです。

寅さんがお金に困った人を見れば、自分の財布の寂しさも顧みず「文七元結」の長兵衛のごとくお金を差し出すでしょう。

御前さまはまさしくご隠居さん。タコ社長は与太郎。

いつもドタバタと問題が起こり、さっきまで笑わされたと思ったら次の瞬間ぐっと泣かされる。

寅さんのその緊張と緩和はまさしく落語で、本当に見終わった後には可笑しみと涙が入り混じった感動で胸がいっぱいになるのです。

特に最近観た第17作、「寅次郎夕焼け小焼け」はよかった!

あらすじは、

飲み屋でお金がなく寅さんに助けて貰ったみすぼらしい老人。かわいそうだと寅さんがとらやに泊めます。

そこでその老人は好き勝手に過ごす。風呂を沸かせだの布団をしまっとけだの、しまいには外で食べたウナギの代金6千円!をとらやのおいちゃんおばちゃんに払わせる。

寛大な寅さんもさすがに一言。「ここは宿屋じゃないんだから好き勝手にやっちゃいけない。」

すると老人、「宿屋じゃないのか?」

宿屋だと思って好き勝手やっていたのだ。申し訳ないと思ったこの老人。寅さんに筆と紙を持ってこさせる。さらさらっと絵を描いて、この絵を寅さんに、「神保町の大雅堂に持っていけばいくらか都合してくれる」と言って渡す。

「こんな適当に描いた絵が?」

半信半疑で持っていく寅さん。主人に渡すと、なんと7万円で買い取るという。

あおのみすぼらしい老人こそが、実は日本を代表する画家、池ノ内青観だったのだ!

 

とまあこんな感じで物語は進んでいきますが、このあたりのシーンを見たとき、僕はとっさに「落語の抜け雀やん!」となぜか関西弁で叫んでおりました。

もうこのあたりの爽快感といいますか、スカッとする感じ。最高なのです。

またもうラストがほんとにいい。

僕の大好きな「ショーシャンクの空に」に匹敵するといっても過言ではありません。

ましてや最近のやたら製作費をかけたハリウッド映画なんかよりも感動です。

いやあ、この興奮を誰かと共有したいですねえ。

出来れば立川志の輔師匠の「抜け雀」を見てからですと、より感動です。

ぜひ共有できる人、お待ちしております。

 

 

GoogleさんのCM、「斜めになりたい編」で、養老天命反転地に行ってきました大橋亭トリオでございます。

ご無沙汰しております。

なんやかんやと8月!

パタパタと忙しくしているうちに月日が流れていきますな。

もう放送されて一週間程経ちますが、ワタクシGoogleさんのCMで出ております。

この辺りや東京、大阪などでは流れてないようですが、北は北海道、南は沖縄まで全国的に流れているようです。

YouTubeで見れます。

https://youtu.be/nutxPjcGGKY

YouTubeで、斜めになりたい、で検索で見られます。

このCMは、Googleアプリを使って、行きたい場所へ行く、というもの。

CM制作会社の方に僕らが本当に今行きたいところをいくつか伝えて、その中から選ばれたのがあの「養老天命反転地」。

知る人ぞ知る岐阜県養老郡のカルトスポット。

名古屋出身の芸術家、荒川修作さんと奥様が設計したこの場所は、見るも不思議、体験するも不思議なアートな公園。

僕は昔行ったことがあるけど、ゆっこが行ったことなくて行きたい行きたいと行っていた場所。

いくら行きたいと言っても、今現在かなりインドアな僕らはにとってこんなアクティブなところはついつい予定の後回しになるところ。

そんな訳で、なかなか行けなかったところで良い機会を得た、そんな感じです。

まあいろいろ言ってもなんなんで、ぜひ皆様も行ってみてください。

Googleさんに聞いてね。

 

ちなみにCMについて書いてくださっている方もいらっしゃいました!こちら。

http://trendnoki.com/21158.html

とにかく、ケディバシュカンに行ってみよ。てことで。

難しいからこそ面白いのです。

消灯後のスマホ操作は、画面が発する光で睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌量が減り、自然な眠りに入れず浅い眠りのまま心身の疲労が回復せず気だるい朝を迎えるそうです。気をつけましょう。

 

そんな暮らしのワンポイントアドバイスを入れたところで、17日は四日市のカフェarさんにて出張珈琲&落語でございました。

心配された雨も降らず、大盛況。

おしゃれな人、かわいい人がたくさんで、目の保養、楽しい1日となりました。

珈琲はと言えばたくさんの方に飲んで頂き、美味しいと言うお言葉を頂戴致しました。ありがとうございました。

 

さて、落語です。

14時と18時、二回の高座。

まず最初は「時そば」。

過去二回の時そばの成績は一勝一敗。

しかし今回はいけるはず!という根拠のない自信でチョイス。

しかしここにも落語の魔物は住んでおりました。

ダダスベリ。全くの摩擦抵抗ない感じでスーっと滑り壁に激突。

終わったあとは傷が深すぎてしばらく立ち上がれませんでした。

 

しかしまだ二回目もあります。

このまま何もせずうじうじしてるわけにもいきません。結果を分析し対策を練ります。

いろいろ考えた結果、最大の要因は落語初心者の方が多かったこと。

只でさえ屋外で雑音も多い環境、慣れた人でも集中して聴いていないと気が散ってしまうところで、尚且つ初心者となると全く入り込めなくても当然と言えば当然。

そしてもうひとつは高座からお客様がみんな離れて見ていたことも。

そこで二回目は、出来るだけ高座のお近くに集まっていただき、お客様にも只聞いてるだけでなく一緒に噺の中に入っていただけるようまくらで懇願。

その甲斐あってまくらからお客様の反応がよい!

ノリノリで二回目の演目、「禁酒番屋」に入っていきます。

細かいくすぐりにも反応があり、気持ちよく後半の小便屋のくだりに。

「燗をしてきた」、「泡立っておる」、のこの噺のくすぐりの見せ場でもしっかり笑いを頂戴しサゲへ。

見事に決まり気持ちよく高座を降ります。

いやー、良かった。

時そばのあとはもう穴があったら入りたい状態でしたが、なんとか禁酒番屋で持ち直しました。

つくづく落語は難しい。

しかし、だからこそ面白いのです。

 

次は今月31日、伊勢のFOLK FOLK COFFEE さんにて出張珈琲&落語です。

みな様ぜひ。

いろいろ考えていかないといろいろと大変だと思うのです。

最近マスメディアの偏向報道に辟易しております大橋亭トリオでございますが皆さまはいかがでしょうか。

人でも物事でも何でもそうですが、一面だけでなく多方向から見ることが大事だと思うのです。

例えばワタクシの場合、ある人はにこやかで優しい人間だと思ってるかもしれません。

逆に、気難しく厳しい人間だと思ってる人もいるでしょう。

でも実際はどちらも大橋亭トリオなのです。

片方だけ見ていい奴、悪い奴と決めるのは良くない。

しかし誰かが意図的に印象を悪くしようと悪いところばかりを書いたら、知らない人はワタクシが酷い人間だと思うでしょう。

本来は厳しい部分を書いて、同時に道端に咲くタンポポを愛でる優しさの部分も書いて、そして見ている人にワタクシの人間性を判断してもらう。

それがメディアの姿のはず。

特に政治的な報道に顕著に偏向が現れている。

今はネットの方がテレビや新聞よりも様々な情報を得やすい。

偏った情報ばかりではなく、様々な媒体から情報を得る。そこから自分で考え行動することがこれからの時代、大事になってくるんだろうなと思っております。

 

ワタクシも偏った落語の好みを今一度見直さければいけません。、

タキサイキア現象、ラーメンマン、落語。

暑い暑い・・・・。

と言ってはおりますが、基本店内での生活のためそれほど暑い実感がないのが現実の

大橋亭トリオでございます。

 

昨日ですが、洗い物をしている時にナイフで指を見事に切りました。

指をナイフが滑っていく瞬間、実際はコンマ何秒だと思いますがその時は妙にスローで、

「あ、今指切れてる。」なんて頭の中で考えてたくらいです。

 

人間、事故の瞬間にこういうことがありますね。

ワタクシも高校生の時に経験しました。

バイクで右折の矢印が出た交差点を曲がろうとしたとき、赤信号で直進してきた車と衝突。

その時の運転手の方の、「ああーーーーーーー!」と近づいてくる顔がやけにスローで、その時も「あ、ぶつかるのね、これ。」みたいにある種冷静だったものです。

ちなみにこういうのタキサイキア現象というそうです。今知りました。

 

しかしそんな冷静な脳は一瞬で、我に帰った瞬間あまりの痛みに悶絶。お客様がいなかったら叫んでいたことでしょう。

しかしゆっこはいない。(バックヤードで休憩中。こんな時にも優しい僕はゆっこに助けを求めてゆっこの休憩の邪魔をしたりしない。)

とりあえず自力で消毒。

任侠映画だか時代劇だかでよく見る、お酒を口に入れてブーっと傷口に吹きかけるがごとくマキロンのプラスチック容器のボディをシュコシュコし指にかける。

洗面台にマキロンとともに流れる血が、いやがおうにもサイコのあのお風呂のシーンを思い出させます。

なんとかラマーズ法っぽい感じで呼吸を整えつつ痛みをこらえ、防水性能を備えた絆創膏を貼り一段落。いやー焦った。

いやしかし絆創膏ってホントに心強い。切り傷擦り傷靴ズレなんでもござれ。

皆様も今一度、家に絆創膏が常備してあるか確認しましょう。

 

そんなこんなで一晩たったわけですが、もしかしたら縫わなきゃいけないかもと心配したほどの傷もそれほど大事に至らず。自分のラーメンマンばりの回復力に驚いておりますが。

 

やはり何事も慣れた頃に痛い目に合います。

それを気をつけろ、といってもなかなか難しいので、痛い目をみて気持ちを改めることが重要でしょう。改めます。

 

というわけで、毎回痛い目を見ているワタクシの落語ですが、16日はケディバシュカンで、そして17日は四日市のカフェarさんで、31日には伊勢のFOLK FOLK COFFEEさんであります。

ぜひ皆様お越し下さいませ。