日本の文化を大事にしたい。今は浪曲にも興味があります。

暑い日が続いております。

そんな時に暑いライブのご案内を。

「落語と音楽」があと一週間と迫っております。

とにかく森山ほのみさん、素敵ですのでぜひ沢山の方に観ていただきたい。

そしてもちろん、ワタクシ大橋亭トリオも盛り上げて行きます。

早めの予約でお得になりますのでぜひケディバシュカンへお問い合わせくださいませ。

0569-89-9578

お待ちしております。

 

さて、ある本を読んでおりましたら落語のお話が出てきまして。

一昔前には落語の噺は一般教養として誰にでも通じたようです。

例えば、「仕事場の上司がゴルフの自慢話ばかりで困ってますー」という人に、「お、まるで『寝床』だねえ」と言うと通じてたのに、現代では通じないと。

まあ実際のところ、ワタクシもここ最近ですから。分かるようになったのは。普通の生活してる現代の人は分からないよなあ、と本を読みながら感じてはいたのです。

が、同時にやっぱりこういう日本特有の文化は大事にしなきゃいけないとも思った訳で。

確かにロックンロールも良い。

しかし落語には人間の持つ本質がきちんと描かれていて胸に響きます。

この本いわく、「花見酒」には人間の愚かさだけでなく、経済学も学べる要素も詰まっています。

ワタクシの好きな「八五郎出世」には家族の愛が、「しじみ売り」では今は忘れられつつある義理や人情に胸が熱くなり、「三方一両損」のお代官様の御裁きにはあまりの見事さに感嘆の声が洩れるでしょう。

一つ一つの噺が優れた物語で現代でも十分に面白い。

日常の会話に「まるで○○だねえ」なんて会話が出来たらどれだけ楽しいでしょう!

そんなことを夢見て皆様に落語の面白さをお伝えしていきたいと思っております。

お付き合いの程を。

仕組まれた自由という支配からの卒業です。

来月の怒涛の高座ラッシュに向けて、新しいお噺を覚えております大橋亭でございますが。

 

落語ってホントにたくさんのお噺がありまして、知らない噺もいっぱいあるんですが、今回覚えているのは少々顔をしかめるお噺でして。

確かにこれはちょっと下品な噺で、本来紳士で通っているワタクシ大橋亭も「おっとお!」となる噺ではあるのですが、賛否両論あるのは理解しつつあえて演じてみたいと思っておるのでございます。

 

たまに書いてるのですが、とにかく近頃はなにからなにまで揚げ足取りに終始している感がある世の中です。

CMを見てもやれあぶないだの、芸能人のブログやSNSに不謹慎だの過剰反応。

政治に対しても下らないワイドショー的糾弾に終始して肝心の問題は棚に上げちゃう始末。

世の中は常に突っ込むところを探して、表現するものがどんどん規制されて、というか自ら規制してどんどんつまらなくなっていく。

せめて自分は、そんな世間の評価なんて気にせずやりたいことをやる。

 

そう、汚い落語をやるのも、自由な表現をなくした世の中に対するアンチテーゼなのだ。

 

落語はやっぱりまくらが好き、なのです。

改めまして、こないだのファクトリーさんでの落語。

その時のまくらを記録として。

 

皆様本日は足をお運びくださいましてありがとうございます。

一人でもトリオ、の大橋亭トリオでございます。

えー、ファクトリーさんでの出張コーヒー&落語は3回目になりますが、なかなか慣れないものでございますが張り切っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

えー、杓子定規な考えの人っていますね。簡単に言うと融通のきかない人。

例えばね、これ知り合いに聞いた話なんですけど。

彼が某餃子チェーンに行きましたらね、お昼の1時58分。

ランチタイムが2時までですからギリギリ間に合ったーとホッとしてまして。

でもちょっと混んでたんですね、店が。で、店員さんが注文を取りに来たら2時を超えてまして。

その知り合いがランチサービスを注文したら断られたんです。『2時までですからできません』て。

そしたらその彼が、『いやいや入店したのは2時前だからいいでしょ!』と言っても、『いや、2時過ぎてます』の一点張り。で、結局ダメだったそうです。

え?これひどいですよね?え?正しいですか?○将の店員が?あ、王○って言っちゃった。

あとね、マナーとか伝統でもありますね。

例えばお刺身ね。醤油をベチャッと付けちゃいけないとかね。醤油にわさびを溶かしちゃいけないとかね。

わかりますけどね。素材の味が楽しめないとか、ワサビの風味が損なわれるとかね。

でもね。そういうことは理解しつつもやっちゃうってことあるじゃないですか。

結局ね、人に迷惑かけないなら自分の好きなように食べればいいんじゃないかと思うんですけどね。

あとね、カッコ悪いのが間違っちゃった認識での杓子定規。間違った拘りね。

例えばざるそば。暑くなってくると食べたくなりますね。いまの時期最高。

で、よく言われるのが、これもお刺身と一緒でね。そばをつゆにたくさん付けちゃいけないっていうやつですね。

そばの風味が飛んじゃうからって。つゆはそばの3分の1だけ付けるのが粋だなんてね。

でもね、これワタシも最近知ったんですがね、江戸そばっていうのは3系統あって「藪系」、「砂場系」、「更科系」。

これがそれぞれ違うんだそうです。

藪系のそばは忙しい職人さんが多かったから、すぐ食えるようにあげたてのそばを出した。

で、あげたてで水がついてるからつゆは辛くしたそうです。だから藪系のそばは3分の1くらいつけて食べるのがよかった。

でも砂場系、更科系っていうのはつゆが藪系ほど辛くないそうで、これを3分の1で食べると物足りない味になるそうです。

結局は自分で味を見て、考えて好きなように食べるのが一番ってことですね。

そんなわけでね、なにが大事かって言うと、他人に阿ることをせず、自分の意思で生きていくこと、じゃないかと思うわけでございます。

でそばの話が出ましたが、江戸の人はそばが大層好きだったようですね。うどんよりもそば。寒い冬も熱いそばを食べて体を温めていたようでが・・・

と、こんな感じで本編へ。

なかなか時期はずれのお噺ですから、時そばは。

結構まくらから自然に入っていくのが難しいのでございますが。

でもやっぱり、まくらが好き。

光陰矢の如しとはよく言ったもので、今はとにかく時間が欲しい。、

いやしかし一日が終わるのが早い。

こんなに日々過ぎるのが早く感じるのは良いことなのか悪いことなのかよくわかりませんが、とにかく早い。

先週土曜日だったのにもう明日土曜日というね。

この調子じゃ明後日くらいには年末。恐ろしい。

とは言いながら、ワタクシ的には早く日々が過ぎて欲しい方でして、三ヶ月が一年くらいになったらいいなと思っているふしがあるのは疑いようのない事実ではあります。

ホントにもう6月も後半ですよ。去年の年末からすでに半年。すごい。

今年も上半期、まだ振り返るにはちょっと早いですが、いろんなことがありましたね。

いやホントに半年でこれだけいろんなことがあると、後半は何が待ってるんだと、期待と不安が入り混じってね。

でもねえ、って、もういいですか?時が過ぎるのが早い話は?

はい、そんなわけで、この前の月曜日が落語でした。

名古屋のアンティークショップ、「store in factory」さんです。

ワタクシとしてはお馴染みの場所でございまして、相変わらずの素敵スポット。大好きな場所でございます。

今回もリチルさんとおんなじ演目、「時そば」でした。

リチルさんで結構受けてましたので、自信満々で行ったんですが、やはりライブには魔物が住んでますな。見事に呑まれました。

何でしょう、やはり人に何かを見てもらうというのは難しいものでして、ちょっとした場の空気の流れがリズムを狂わせるのです。

いやでも最初からどっかんどっかん行けば問題はないのです。どっかんどっかん行けばどんどんリズムに乗って、リズムを作り出すことが出来るのですが、そこはまだまだ駆け出し。思ったところで笑いが取れずに呑まれてしまいました。

しかしこれも良い経験です。これをバネに、更に上を目指して行きたいと思います。

 

来月は三本、高座が決まっております。

8月、9月は納屋橋夜イチさんでも決まっておりますし、どんどん表に出て行きたいと思います。

とにかく今は、落語がしたい。

名古屋のブックカフェ「リチル」さんで落語してきました。2

てなわけで続きです。

 

今回は時そば。落語をあまり嗜まない人でもこの噺は何となく知ってるのではないでしょうか。

「今何時だい?」のフレーズでお馴染みです。

落語を初めて1年が経ちましたが、時そばは初めてでした。

あの、そばを食べるところをどうしても演じてみたくなって今回挑戦。

いやー、面白いですねー。演じてて非常に楽しい。

 

巧妙にそばの勘定をごまかす男を見た、普段はぼーっとしている男。

よせばいいのに自分もやってみようとあくる日にそば屋さんを捕まえます。

そのそば屋、「はずれや」の主人との掛け合いが何とも可笑しくて、ついつい入り込んでしまいます。

やはり語り継がれる噺っていうのは面白いですなあ。

 

この日は絶対に言いたかったくすぐりをいくつか忘れたりして残念でしたが、それでもそれなりにお客様は笑ってくれたので良かったなあと思っております。

 

そして腰楽さんの登場。

腰楽さんは「蒟蒻問答」。

寺の住職になりすましたこんにゃく屋のオヤジと、旅の僧との禅問答が非常に楽しいお噺。

流石に小学生の頃から落語に親しんでいたという腰楽さん。当たり前ですがワタクシなんぞとは比べ物になりません。うまい!

かなり難しい言葉がどんどん続くので、ワタクシにはちょっとできないなあ、と感嘆しつつありがたく拝見させていただきました。勉強になりました。

腰楽さん、落語を聴かせてくれただけでなく、「落語うんちく親父」の撃退法や落語にまつわるお話などプロジェクターを持参して聞かせてくださったり、江戸時代のゲームを披露してくれたりと非常に面白い会でございました。

やはり、外見で「おもろいでしょ!」と訴えかけてくる人ではなく、一見普通の人かな、と思わせる人が本当に面白かったりするのが世の中で、そういう人に出会えた時の喜びはまた大きい。

まさしく腰楽さんはそんな人で、またぜひご一緒させていただけたらなあと思っております。

 

そんなわけで非常に楽しく、そして学ぶことの多かったリチルさんでの落語会でした。

またいつか、お願いして帰ってきたいと思っております。