今回はブログというよりはリチルさんの書評を読んでいただきたい。

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」、読了しました。

ご存知、映画「ブレードランナー」の原作です。

「ブレードランナー」は好きな映画ですが、原作は読んでなかったんですねー。

とりあえず続編の「ブレードランナー2049」は観ないと!と思ってはいたんですが原作は読むつもりはなかったんです。

が、こちらのブログを読んだら「原作読みたい!」ってなって読みました。

それがこちら。

http://www.litir-books.com/2017/10/29/%e3%80%8e%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%ad%e3%82%a4%e3%83%89%e3%81%af%e9%9b%bb%e6%b0%97%e7%be%8a%e3%81%ae%e5%a4%a2%e3%82%92%e3%81%bf%e3%82%8b%e3%81%8b%ef%bc%9f%e3%80%8f%e3%82%92%e4%bb%8a%e8%aa%ad/

名古屋のブックカフェ、リチルさんこ店主Mさんの書評。

もうリチルさんの書評が素晴らしすぎてワタクシは書けません。

書くとしたら、「映画とかなり違う」ということくらい。

久しぶりに小説読みましたが、サクサクと読みやすく、あっという間に読めました。面白かった!

そしてまた映画が観たくなった。

大体、映画と原作って、原作のほうが面白かったりするんですが、ブレードランナーは大胆に変えたにも関わらず素晴らしい出来映え。

リドリーの凄さがわかります。

とりあえずもう一度、最初の「ブレードランナー」を観て、それから公開中の「ブレードランナー2049」、観に行きたいと思います。

 

 

もう「おしゃれ!」なものにあまり興味はありません。「おしゃれ」は良いんです。興味ないのは「おしゃれ!」、ね。

昨日は久しぶりに映画観てきました。

まあ時期的には当然「ブレードランナー2049」でしょう。

しかし、ここはあえての「アウトレイジ最終章」。

https://outrage-movie.jp/sp/index.php

安定のアウトレイジ。

観終わった後に何も残らない。

 

最高。

 

樹木希林もリリー・フランキーも出ておりません。

 

それでも

最高だ。

 

 

 

クリックしたい。

はい、久しぶりです。

フランス・ヨハンソンさんの『「クリックモーメント」の掴み方』と言う本を読みまして。
クリックモーメントっていうのは簡単に言うと、人生においてチャンスを掴む瞬間があってそれを掴むこと、みたいは感じでしょうか。

アップル、マイクロソフト、スターバックス等々、現在の巨大企業であっても、その飛躍の瞬間は些細な出来事や偶然だったりしたようで。

例えばスターバックス。
元々コーヒー豆やコーヒー器具を売っていたスターバックスのハワードシュルツ氏は、コーヒーの器具の展示会を見にイタリアに行き、たまたま見たバルのエスプレッソ文化に触れてスターバックスでもエスプレッソカフェを開くことを考えた。
いわゆる「閃き」。
この本で言うところの「クリック!」

まだアメリカにはなかった文化を持ってきたんだけど、ただ単純に展示会に行くだけではバルには目がいかなかった訳で、ここで分かるのはチャンスを掴むには常に好奇心を持ち、実行に移す行動力が大事だということ。

この本にはもっとたくさんの事例が紹介されていて、とても面白く読めます。
そしてこれを読むことで一瞬に訪れるチャンスを掴むことの大切さを痛感します。

クリックモーメントっていうのは突然訪れるもの。
自分もそんな瞬間が何度かありました。

落語もそうでしょう。
お客さんに「一緒に落語やりませんか?」と言われた時に「いやー、知らないんで無理です。」なんて言ってたら、大橋トリオさんにツイッターで突っ込まれることもなかったわけで。

一つ動くと思いもよらない方向に物事が進んでいくことって往々にしてあることなので、大事なのは迷わずに行動すること。
これが本当に大事だなあとつくづくこの本を読んで思い知りました。

この本、ポイポイ師匠に借りたんですけどこの本の一番の功績は、人生を変えるチャンスの瞬間を「クリックする。」という言葉に言語化出来たことだよね、とポイポイ師匠と話しておりました。
クリックモーメントっぽい出来事があったときに「クリック!」と叫ぶのが密かなブームです。

そんな訳で皆様も何か人生変えちゃうほどのチャンスが来たときは「クリック!」と叫んでみてはいかがでしょう。

長嶋茂雄氏とガッツ石松氏の伝説はテッパンではあるでしょうけどもね。やはり一事が万事でございますなというお話もありつつ読書会へ繋げたい。

昨日有線で落語を聴いてたら、ある落語家さんがマクラでミスターこと長嶋茂雄さんの名言で笑いを取ってたんです。例えば、

・THEをテヘと読んだ。

・職業欄に「長嶋茂雄」と書いた。

・掛布に電話越しにでバットを振らせアドバイスした。

・鯖という漢字の説明に「魚へんにブルー」

・審判に代打川相を告げるときにバントの構え。

・I live in TOKYOを過去形にしたら?の質問に「I live in EDO」

などなど。

いや、これは確かに面白いけど、なんかこういうので笑いを取るってプロの噺家としてズルい気がしませんか?

面白いのはミスターであって落語家じゃない。

何かのきっかけに一つくらいは例に出したりすることはあるでしょうけど、延々とミスターの名言を話してまして、なんだかなあと思いました。

なんかこういうのって、自分の中から生み出してない。自分の体験じゃないし。工夫がない。

例えば自分の知り合いでこういう人がいてこんなことを言ってた、なんて話のほうが断然面白い。

結局は自分の体験の話が面白いよね、ということでございます。

 

そんなわけで、そんなわけでもないですが先週常滑の自家焙煎珈琲ケディバシュカンにて読書会でした。  http://www.kedibaskan.com/

ラインナップは、

・「勇者たちの伝言」 増山実

・「THE VERY HUNGRY CATERPILLAR」  Eric Carle

・「2017年 世界最終戦争の正体」 馬渕睦夫

・「silhouette」   Megumi Kajiwara  Tatuhiko Niijima

そしてワタクシがダンテの「神曲 地獄編」です。

デビルマンをこよなく愛し、永井豪先生を敬愛する大橋亭ではございますが、恥ずかしながら永井豪先生に大きな影響を与えている神曲を読んでおりませんでした。

「神曲」は皆様ご存知の通り、ラテン詩人ウェルギリウスの魂がダンテを地獄・煉獄・天国と案内するという物語。

ケルベロスやメデューサ、ベルゼバブなどなども登場し80年代ジャンプ世代の僕としては、いやがおうにも巻来功士先生の「ゴッドサイダー」や車田正美先生の「聖闘士星矢」なんかを思い出してワクワクしてしまうのです。

あとはなんといっても永井豪先生の「魔王ダンテ」のイメージが、神曲に描かれたギュスターヴ・ドレの悪魔大王の挿絵から来ているということで感慨深い。これがなかったらデビルマンも生まれてなかったかもね。

ちょっと脱線気味ですが、物語としては地獄の各階層に罪を犯した人(大食らい、自殺、女たらし、偽善者、盗人、詐欺師などなど)が様々な罰を受けているというもので、その罰がなかなか酷くて面白い。こんな地獄が待ってるなら、真っ当に生きようと思うこと間違いなし。

そんなわけで、古典の名作「神曲」、皆様もぜひ。

これはとりあえず読んでおくと、「おお!」と言われそうな雰囲気の本なのでそういう意味でもオススメです。

そしてやはり本というのは、様々な角度で僕たちに知恵を与えてくれるものだと痛感します。

そして本を読むことで知識を深め、様々な議論を交わすことの面白さ。

もっともっと学んでいきたい。そして落語で面白いマクラに繋げたい。

突き抜けるにはどうするか。万人に埋もれるよりは振り切ること。なんだけどねって話。

慌ただしかった12月も終わり新年はのんびりできるかと思っておりましたが、確定申告を間近に控えその準備で再びざわついておりますトリオでございますが皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 

本を読みました。

木下古栗さんの「グローバライズ」

先日の読書会でご紹介くださった方のお話がとても面白そうで、それを聞いていた普段読書しないオモシロガールが思わず購入したというこの「グローバライズ」。

その後しばらく経ってからこのオモシロガールが、「トリオさん、この本の面白さが全然わからなかったんだけど、読んで感想聞かせて。」と来た。

この本を紹介してくれた方は相当の本好きで、かなり幅広いジャンルを網羅しているだけに面白い本だろうと思っていたワタシは、「オモシロガールが理解出来ないんじゃないの~」と言いながらこの本を借りた。

木下古栗さんは全然知らない人で、とりあえず先入観なしに読む。

短編集ですすっと読めるんだけど、1話目からちょっと一癖ある感じがビンビン。

なんというか、独特な奇妙な空気感があってちょっと気味が悪いというか気持ち悪いというか。

例えば最初の話は、会社員の同僚が温泉に入っているシーン。

二人でお互いの家庭の話をしながら頭洗ったりしてるんだけど、ちょっと触ったりするんだよね。

で、「ん?何?もしかしてゲイ?」みたいな緊張感が生まれて、いつゲイが発動するんだろうとある種の嫌悪感を抱きつつ読み進めるんだけど、結局ゲイらしいことは起きず、同僚が風呂場から姿を消して終わるという。それもどうなったのかもよくわからない描写で。

あと別の話で、不動産業の男がトイレでムスコをズボンのチャックで挟んでしまい、脂汗をかきながらどうにかチャックを下ろすんだけど、それと同時に場面がフランスの牧場に写りジェロームが射精するというよくわからない展開があり、斬新なんだけどこれもまたなんとも言えない気味悪さ。

ただ後の話で、眼鏡メーカーの新作発表会の場で女性社員が急に社長に浣腸するんだけど、浣腸と同時にまたフランスでジェロームが射精したときは笑いました。

あと面白かったのは「道」という話。

坊さんが若い女性に道を教えるんだけど、そこから文字がすべて漢字になって、まるでお経のようになるんだけどそれが面白い。お坊さんが自分の過去を淡々とお経のように話す様が見事で、このあたりにこの古栗さんの才能を感じます。

しかし。

結果的に最後の表題作である「グローバライズ」は、もう途中でうんざりして読むのをやめました。

寿司屋の板前が客を惨殺してどうのこうのという話なんだけど、その前の話の「絆」で、下痢の描写や乳首を噛みちぎって食べるみたいな描写で散々気分が悪くなったところでの寿司屋なもんだから「もう無理!」でした。

こういう作品は必ず好きな人と嫌いな人が別れます。

作者自身万人受けを目指した作品ではなく、初めから熱狂的な層を狙っている。と思う。

世の中には才能のある作家はゴマンといる。

その中で抜け出すには、このような奇をてらったアプローチができるのも一つの才能だと思う。

だからこの作品が他の人の作品より優れているとか優れていないとかの話ではなく、単純に好みの問題で僕の好みではなかったということでございます。

 

まあでも久しぶりにこういった現代小説を読んだので良い経験になりました。

また少しづつ、皆様のオススメを読んでみたいと思います。

ちなみにこの本の中の「専門性」が一番厳しかった。気になる方はケディバシュカンへどうぞ。