いや、誤解のないように言っておきますが、五福星は大好きです。

ハードディスクがいっぱいで「男はつらいよ」の録画が途中で切れておりました。

 

週末、疲れた体を一時安らげてくれる寅さん。

 

それがこんな理由で観られないなんて。

 

その悲しみは、楽しみに取っておいたタルトタタンの最後の一口をちょっと席を外した時に食べられてた時の比ではありません。

 

しかも後生大事に残しておいた映画が五福星。

 

これを消してればと思うと死にたくなります。

 

 

 

そんなわけで最近ほんとにバタバタしておりましてね。

 

落語やお店のほうがっていう訳ではないんです。アフター5やオフの時間が忙しい。

 

遊んでるわけではないんですよ。

 

仕事がらみ。

 

でも直接的に売上につながるというものでもなくて、今後のために種を蒔いてるというような状況なのです。

 

うん、それにしてもですね、1年前に見てた景色と、今現在見ている景色っていうのがまったく違っておりましてね。

 

それって店の中を模様替えしたとかそういう視覚的なものではないですよ。

 

頭の中の景色、想像する景色、というんでしょうか。

 

人間関係という景色、とも言えるかもしれません。

 

繰り返し言っておりますが、昨年末から自分の動き、思考を変えたわけです。ワタクシ。

 

より前向きに。

 

より広がりを意識して。

 

そうすることを1年間。

 

すると、自分でも想像出来なかったような楽しいことがどんどん起こってくる。

 

もちろんそれと同時に責任や怖さも出てくるんですがね。

 

それが楽しい。

 

寅さんのシリーズ第36作、「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」の冒頭に、アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディの言葉が出てきます。

 

「なぜ人類は宇宙を目指すのか。

 

 

なぜならそれがやさしいからではなく困難だからである。」

 

 

 

まさしく今、この言葉が深く理解できるのです。

 

 

2018年はもっといろいろチャレンジしていきます。

 

穂の国とよはし芸術劇場で立川志の輔師匠の独演会。5

さて、志の輔師匠の独演会。

 

只今VOL.4とだいぶ引っ張ってますが、こういうものは一気に書かないとメモを取っているわけじゃございませんので、いざ続きを書こうと思うと忘れてしまっているという状況に陥るものだということを今まさにこの瞬間に感じているわけでございましてね。

まくらで面白かった話を書こうと思うんですが、面白かったということが残っているだけで、どんな話をしてくれたのか忘れております。

 

というわけで、演目はもちろん覚えておりますので発表です。

2つ目の演目は、「茶の湯」でございました。

 

新作でくるかと思いましたら古典で意外。

 

しかしこの「茶の湯」はyuccoが好きなお噺ですのでナイスなチョイス。

 

 

皆様ご存知、「茶の湯」のあらすじは、

 

息子に家督を譲ったご隠居さん。毎日毎日暇を持て余している。

 

しかし、隠居の身としては風流なことをしたい。

 

ということで、微かな記憶を頼りにお茶を始める。

 

お抹茶ではなくきなこ、茶道具の名前はでたらめ、しまいにはお茶が泡立たないからむくの皮(昔は石鹸に使ってたそうです)を使う始末。

さあ一通りやったら今度は客に振る舞いたくなるもの。

 

こうして描かれる隠居と客のどたばた劇。

 

 

くすぐりも多く楽しいお噺で、志の輔師匠さすがの面白さ。

 

会場は爆笑の嵐でございました。

 

 

と、こうして書いてる間に、師匠のまくらを少し思い出しました。

 

「風流」という言葉は趣がある、というような意味以外に、思いもよらないことが起こったときにも使うというお話でした。

 

お寺の坊主が勢いよく雑巾がけをしている。

壁まで来て方向を変えるとき、ふと柱に足の小指をぶつける。

激しい痛みに顔をしかめながらここで、「風流だなあ。」

 

と、こんなふうに使うようですね。

 

志の輔師匠も、ゴルフのドライバーショットでボールが足元で転がったときは「風流だなあ。」というようにしているそうです。

 

皆様もなにか思いがけない出来事があったときはぜひ、「風流だなあ。」と言ってみてください。

きっと、素敵な気持ちになれると思いますよ。

 

 

人生をポジティブに生きる良いお話でしたね。

 

ではまた。

 

 

つづく。

 

大橋トリオさん、10周年おめでとうございます。

今日はとっても寒かったようですが、皆様風邪などひいておりませんでしょうか。

どうも、大橋亭でございます。

 

 

 

志の輔師匠の独演会、まだレポート途中ですがまたまた回り道。

 

そうです。

今日は本物の大橋トリオさんがデビュー10周年のライブが開催されておったのです。

「大橋トリオの10周年ライブは、女房を質に入れてでもいけ!」なんて言葉も聞こえてきますが、さすがに女房を質に入れるわけにもいきませんし、入れたにしても返してもらう方法もよくわかりません。

ましてや店を休んで行くなんてこともできない。

そこが悲しいところでございます。

 

そうなんです。

本当はワタクシも行きたかったんです。

でもまだまだ自分たちにその力がないのです。

そんな悔しい思いをグッと噛み締めながら、「いつかもっと自由を手にいれるぞ」という決意を強くし、コーヒーを淹れておりました。

 

そんなわけで、トリオさん10周年おめでとうございます。

 

来年も一層のお活躍をお祈り致しつつ、大橋亭も前座で落語を披露できるようにちゃっかり一緒にお祈りいたしております。

 

この遠い常滑から一言お祝いの言葉を。

 

 

 

穂の国とよはし芸術劇場で立川志の輔師匠の独演会。4

前回ちょいと別の話をはさんだりしまして。

 

 

前回、志の輔師匠お馴染みの挨拶から始まりましたところ。

 

一発目は落語ではなく、フリートークのような小噺。

やはり面白い。

好きなのは選挙速報の話。

志の輔師匠は枝豆とビールをやりながら選挙速報を見るのが好きなんだそうですが、今では出口調査やなんかでほぼ結果が分かるため開票率5パーセントくらいで結果が発表されたりすることに憤っておりまして。

要するにエンターテイメントとして楽しみたいのだから、早々に答えを出さないでくれと。

そもそも開票率5パーセントでなぜ結果がわかるのか。

残り95パーセントも残ってるんだからわからないじゃないかと。

そのことを数学者の秋山仁さんに言ったらこう言われたそうです。

秋山さん「志の輔さん、あなた大きな鍋にいっぱい味噌汁を作って、味見をするのにどんぶりいっぱい飲みますか?」

師匠「飲まないですね。少しだけです。」

秋山さん「・・・そういうことです。」

いやー、この小噺、過去のまくらでも言っててすごい面白くて好きなんですが、これも聞けたのでもうホントに感激。

面白い話ってのは何度聞いても面白いもんで、落語も何度も同じ噺の同じところで笑えるっていうところがホントにすごいですね。

やはり志の輔師匠は、これだけでなく随所に確実に笑いを取ってきます。さすが。いつまでも聞いていたいのにあっという間も30分。

30分笑わせっぱなし。

いつかワタクシもこんなふうに話せる日を夢見ております。

 

つづく。

志の輔師匠の独演会レポートの合間に本日の出来事。

 

志の輔師匠の独演会のお話の途中ではありますが、今日ちょっとしたことがあったので備忘録として。

 

もう10年以上前になりますが、ワタクシ以前に某ベーカリーカフェで働いておりました。

 

その時は大手のベーカリーでしたから身だしなみも厳しく、今はロン毛の大橋亭も中田ヒデみたいな髪型しておりました。

今度その時の写真でものせようかなと思っておりますが。

 

で、今日なんとその時のパイセンが我がコーヒー店に来てくれました。

 

来てくれました、と言っても、まあ要は仕事の関係なんですけど。

 

なんというか、一応仕事なんで知った顔ながら名刺交換なんかしたりして。

 

なんか面白いのが、10年以上ぶりなのに、全然久しぶりな感じがしないこと。

 

当時はその人が店長で、ワタクシが副店長。

 

それが10年以上経って名刺交換してるんだから、なんとも不思議な気分でした。

 

 

その人は見た目も中身もほとんど10年前と変わらない。

 

かたやワタクシは短髪だったのが今はロン毛の髭眼鏡ですから。

 

しかも物事の考え方や価値観はもっと変わっている。

 

一時おんなじ場所に立ってた者同士が、ほんの些細な行動でまったく違った人生を歩むわけで。

 

どんな生き方がいいのかとかそういうことではなくね。

 

人生なにがあるか、ほんとにわからないもんですね。

 

 

とにかくどんな形であれ、懐かしい人に会う、ということはなかなかに楽しいものだなあと思った一日でございました。